第8回 磯子音楽祭

先月、審査でご一緒だったユーフォニアム奏者の深石宗太郎さんと楽屋で、「ユーフォニアムを始めたばかりの子供からベテラン・プロ奏者まで、幅広く演奏できる曲が無いんですよ~」という話になりました。「チューニングBとFだけで曲になると、子供たちが合奏の楽しさを体験できるし、大人も子供たちの見本になるとなると張り合いができるよねって!」

流石はアイディアマンの深石さん🤗

少し話しているうちに、「書いてみましょうか?」と「書いてくれる?」が同時に発せられるという奇跡のタイミング‼😆時間にして正味20分くらい😳お互いが面白そう!と思ったから出た言葉なんだろうなぁ~と!
でも、本番が12月下旬なんだよね~と深石さん。

かな~り締め切りがタイトでしたが、書き始めたら面白いんですよ。スラスラ音が並んでいくんですよね。私がユーフォの温かい音色が好きというのもあるので、9th以降の音のぶつかり(間違うと濁り)よりも、基本和音が美しいと思っている私としては、子供たちでも難しくないハーモニー=素直な和音で書きました。

本当に冒頭は「B」と「F」しかありません。展開としてはバリエーションなので、最初は「音価・リズム」が変化し、やがて、覚えやすい「メロディー」に「対旋律とベース」がでてきて、それが変奏していく作品です。三重奏なのですが、どのパートにも必ず「メロディー・対旋律・ベース」が割り振られていているので、ずっと同じということが無いので、やりがいもあると思います。コーダで美しいコラールとなりますが、最後は、力強い「B」のユニゾンで曲は閉じます。

タイトルは《イウㇷヲニアン》

明治の書物に残っている、現代でいう「ユーフォニアム」の言葉を、当時の日本人が西洋人から聞いた発音をカタカナに起こしたものが「イウㇷヲニアン」。この曲も「チューニングB」から始まる基礎中の基礎なので、そこからとりました。

深石さんの指揮により、チューニングBからスタートするこの曲は、ユーフォを始めたばかりの人でも作品に参加できるという、自分で言うのもなんですが画期的な作品だと思っています。後半は少し難しくなりますが、音域は無理ない範囲なので、中学生のアンサンブルでもじゅうぶん演奏可能で、吹奏感のある作品だと思います。プロの皆さんが素晴らしい演奏をしてくださったので、作品をより良いものにしていただきました。ありがとうございました☺

今回はプロの演奏でお楽しみいただきましたが、次回はぜひ、学生さんだけ、もしくはプロと一緒に演奏していただきたい一曲です✨

横浜ユーフォニアム合唱団の皆様、本当にありがとうございました☺